FXテクニカル分析
1.チャートの重要性
FXで成功するために最も大切なことは、正しいチャートの見方です。
正しいチャートの見方ができると、相場がどのように動くのかが分かります。つまり、トレードで勝てることを意味します。
チャートの見方・分析は簡単ではありません。ただ、しっかりとチャート分析方法を身につけることでFXの勝者になる最も重要な要素になります。
ここでは、チャートの見方における基礎をすべて解説します。
初心者が勘違いすること
私も過去にFXを始めた頃にFXにテクニカル分析とファンダメンタルズ分析があることを知っていました。実際にFX口座を開設して少しずつエントリーをしていたのですが、最初は100円、320円、80円とかずっと勝つんですね!所謂、ビギナーズラックのようなものです。1日それを続けて、、、今考えると「笑えます」同僚と飲んで帰ってきてから「さぁ、飲み代をちょちょっとFXで稼ぐか!」みたいな感じでサイドエントリー!
確か0時前後です。「おっ!凄い上がってるから買い」とエントリー数風後ドカーンと急落です。「でもどうせもどるやろ」と暫く放置していたのですが、10分後すでに含み損で1800円それでも「まぁ1800円くらいなら大丈夫!」と放置し続けて決済せずに就寝しました。朝、目が冷めてまさに冷めました。持っているポジションがないんです!「えええ、なんで?」って!なんと、保証金不足で強制ロスカットです。朝と言っても11時くらいの出来事を今でも覚えてます。
過去、私がFXで全く勝てていなかった頃、トレードは単なる情報戦であり、より多くの重要な情報を知っている人が勝つと思っていました。
「きっと、一般人は知らない情報で為替が動いていて、チャートなんて意味がないんだ」と…。
そのため、チャート以外のところから様々な情報を探そうとしていました。中には、「あんな情報を参考にするなんて頭がどうかしてたな」というぐらいのものさえあります。
しかし、今は声を大にして、「チャートを制すものがトレードを制す」と断言できます。勝つために必要な分析は、チャートだけです。
なぜなら、
チャートには過去のデータが全て反映されている
チャートは本質的に投資家の集団心理を反映している
からです。改めて文字にすると、当たり前のことに感じますが、これらには字面以上に重要な意味があります。これから解説させていただきますので、ぜひ理解して下さい。
1.1.チャートは過去のデータを反映している
FXでは、1秒の間に、数十回も為替レートが更新されています。そして、チャートには、過去から現在までの為替レートの値動きが、どれだけ細かい変動も逃さず、記録されています。過去のデータ(=歴史)を全て見られるということには、とてつもない価値があります。
きっと、あなたも、このような言葉を聞いたことがあると思います。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
これは、ビスマルクの言葉です。同じような名言は、世界中のあらゆる国で、星の数ほどあるようです。これらの名言は、政治や経済だけではなく、投資の世界の本質も見事に表しています。
チャートを見ることは、相場の歴史を見ることと同じです。
歴史を振り返って、チャートにどのようなパターンが出たら、相場はどのように動いたか、なぜそう動いたのかということを分析していくのです。ここを徹底的に考え抜くと、相場の世界の未来を知ることができます。
そう、正しいチャートの見方とは、突きつめていうと、「相場の過去のデータ(歴史)を徹底的に分析して、未来の動きを知ること」なのです。
さて、唐突ですが、ここで考えてみてほしいことがあります。チャートとは、本質的に何なのでしょうか?
少しだけ時間をとって、現段階でのご自身の答えを見つけてから読み進めていただければと思います。
1.2.チャートは本質的に投資家の欲を反映している
私にとっては、チャートは、本質的には投資家の欲望の攻めぎ合いのデータでしかありません。具体的には、投資家の無知、欲、恐怖、希望のデータといえるでしょう。
FX市場では、何億人もの投資家が、それぞれ「この価格で売りたい(=供給)」「この価格で買いたい(=需要)」という欲望を持っています。この欲望(=需要と供給)が、常にせめぎあって、需要と供給のバランスが一定しないからこそ、為替レートが変動しているのです。
つまり、チャートはトレーダーの”感情をベースとした集団心理”の反映なのです。この視点を持つことは、とても重要です。なぜなら、人間の集団心理は、この先も何百年たっても変わらないからです。
以下は、ウォール街のグレートベアと呼ばれたジェシー・リバモアの言葉です。
ウォール街に、あるいは株式投資・投機に新しいものは何もない。ここで過去に起こったことは、これからも幾度となく繰り返されるだろう。この繰り返しも、人間の本性が変わらないからだ。人間の知性の邪魔をするのは常に、人間の情報であり情動である。私は以上のことを確信する。
この「人間の本性は変わらない」という事実は、少なくとも、トレードの世界では絶対的な真実です。
例えば、チャート上には”節目”というものがあります。”節目”とは、簡単にいうと、「ここで価格が反発しそうだな」とか、「ここでレジスタンスラインを突き抜けて、相場がトレンドに入りそうだな」というポイントのことです。
普通のトレーダーは、こうした節目を見つけても、自信を持ってポジションを持つことができません。「勘違いかもしれない」と思い、そこが節目でない理由をいくつも探し始めます。その結果、本来なら得られていたはずの大きな利益を逃してしまいます。
しかし、”チャートは、感情をベースとした集団心理であり、人間の心理は変わらない” という前提があると、動きは全く変わってきます。節目になりそうなポイントを見つけたら、「歴史は繰り返す」と分かっているので、自信を持ってポジションを持つことができます。
もちろん、全く同じ歴史がそのまま繰り返されるわけではないので、的中率は100%にはなりません。せいぜい、FXで資産を築くのには十分過ぎるほどの的中率ぐらいしか残せませんが、トレーダーにとっては、それで十分ですよね。
1.3.不調の時は先ほどの2点に立ち返ること
先ほどお伝えした2点は、チャート分析をする時に、絶対にブレてはいけな原理原則です。ここを芯から理解していないと、FXで成功し続けることはできません。
私は、強烈なトレンドや乱高下のような大相場を迎えると、いつもこの2点に立ち返って、冷静になるようにしています。そして、冷静になってから歴史を振り返ると、このような状況の時、市場はどのような集団心理に支配されているのかと問いながらチャートを観察しています。
これができていない日は思うように勝つことができません。そんな時は、「今、自分は不調だ。原理原則に沿った行動ができていない。」と言い聞かせて、この2点を何度も思い出します。
これらが、それぐらい重要なのだということを、改めて理解しておきましょう。
2.FXチャートの基本的な見方
それでは、ここからFXで勝つために抑えておくべきチャートの知識をじっくりとお伝えします。
まず、チャートには、次の3種類があることを知っておきましょう。
《主なチャートの種類》
ローソク足チャート
バーチャート
ラインチャート
技術的な観点からは、どのチャートを使っても構いません。しかし、実用的な観点からは、ローソク足チャートをおすすめします。なぜなら、日本では、日常的に目にするニュースや、アナリストの解説、書籍などで使用されるチャートは、ほぼローソク足のものだからです。
この理由から、日本のトレーダーのほとんどは、ローソク足チャートを使っています。
余談ですが、欧米のトレーダーの間では、バーチャートやラインチャートがよく使われています。最終的には、どれも一緒なので好き嫌いで決めていいのですが、こだわりがないなら、ローソク足を使いましょう。
2.1.チャートの縦軸は為替レートを横軸は時間を表す
早速、次のチャートをご覧下さい。これがローソク足チャートです。
ローソク足の解説
※クリックすると拡大します※
右側の縦軸に121.250などの数字がありますね。この縦軸の数字は、現在の為替レートを表します。ちなみに、これはドル円のチャートなので、1ドル=121円25銭ということを表します。
為替レートと言うと、理解しにくいかもしれませんが、結局のところ、利益を得るためにやることは、以下の2つだけです。
チャートが低いところにある時(=安い時)に買いポジションを持ち、チャートが上昇したら(=高くなったら)ポジションを売る。
チャートが高いところにある時(=高い時)に売りポジションを持ち、チャートが下降したら(=安くなったら)ポジションを買い戻す。
そして、これと反対のことをやったら損失になります。
次に、横軸は時間を表します。時間は、左から右に流れていきます。
時間は左から右へ進んでいる
つまり、左に行けば行くほど、チャートの過去のデータが見られ、右に行けば行くほど現在のデータということですね。
利益を得るためにあなたがやることは、過去のデータから、未来のチャートがどのように描かれるのかを予測することです。
2.2.一本のローソク足には様々な情報がある
ローソク足チャートは、赤い棒と青い棒が何十本も組み合わさってできています。一本一本の棒の見た目から、「ローソク足チャート」と呼ばれています(お使いのチャートソフトによって、ローソク足の色は自由に変更できます)。
そして、これら一本一本のローソク足には、「始値・高値・安値・終値」の4つの情報が込められており、そこから、様々な状況を読み取ることができます。
《ローソク足の解説記事》
ローソク足については、以下のページでまとめています。チャートを正しく見る上での基礎になりますので、目を通しておきましょう。
・『ローソク足とは?利益に変える正しい見方を初心者にもわかりやすく解説』
・『陽線とは|初心者が特に知っておくべき4つのパターン』
・『陰線とは|初心者が特に知っておくべき4つのパターン』
・『陽線と陰線の組み合わせ8パターン』
2.3.チャートには様々な時間軸がある
次に理解していただきたいのが、ローソク足の時間軸の違いです。ローソク足チャートには、1分足、5分足、15分足、1時間足、日足、週足など、様々な時間軸のものがあります。時間軸が違っても、それぞれのチャートは同じもののように見えます。
そこで、ある時間軸のチャートから別の時間軸のものに移った時は、以下の2点を必ず確認するクセを付けておきましょう。
ローソク足の時間軸が違うとチャートが表す時間も違う
ローソク足の時間軸が違うと値幅も違う
これらは、トレードに慣れてきたとしても、集中力を失った時は、忘れてしまいがちです。注意しましょう。それぞれ詳しく解説します。
2.3.1.ローソク足の時間軸が違うとチャートが表す時間も違う
下のチャートをご覧下さい。例えば、このチャートが1分足チャートだとしましょう。
1分足チャート
白い四角の箇所の箇所にご注目下さい。
この中には、ローソク足が5本ありますので、この部分は5分間のチャートの推移を表します。もし5分足チャートだとしたら、1本のローソク足が5分なので、25分間の推移です。1時間足チャートだとしたら、5時間分の推移です。
このように、同じ形のチャートだったとしても、時間軸が違うと、画面上のある範囲の時間は全く異なります。
2.3.2.ローソク足の時間軸が違うと値幅も違う
次に、別々の時間軸では、たとえ同じようなローソク足チャートに見えたとしても、値幅は全く違います。
実際に比較してみましょう。左から、1分足、1時間足、日足チャートです。
時間軸の違いによるチャートの見え方
一見すると、それぞれのチャートの値幅(=安値と高値の差)に差はないように見えます。
しかし、実際は、1分足では15pipsしか動いていませんが、1時間足では300pipsも変動しています。日足では、なんと1,350pipsも動いています。同じ縮尺ですが、時間軸によって値幅が大きく異なるのが分かります。
3.チャート分析のために知っておくべき知識とスキル
ここまでは、基本的なチャートの見方をお伝えしました。
しかし、あなたがFXで成功するためには、単純なチャートの見方を知るだけでは足りません。チャートを見て、そこから相場を正確に分析するスキルが必要です。それに関しては、以下のページで全て解説させていただいています。
一つずつ目を通して、ご自身のチャートで実践しながら吸収しましょう。それをすれば、あなたの知識もスキルも飛躍的に向上し、勝てるFXトレーダーに、一歩も二歩も、十歩も進みます。
《相場の見方について》
・『トレンド相場の3つのパターンと2つのルール』
・『レンジ相場の2つのルールと3つのブレイクパターン』
・『エリオット波動理論とは|相場の波を理解して利益につなげる方法』
・『フィボナッチを使ったテクニカル分析で相場の反転を見抜く方法』
《移動平均線について》
・『移動平均線で初心者が知っておくべき正しい見方と使い方の全て』
《テクニカル(チャート)分析について》
『トレンドラインの役割と正しい引き方を初心者にもわかりやすく解説』
『サポートラインとレジスタンスラインで相場の反転を見抜くコツ』
『チャネルラインでトレンドの値幅を知り利益を伸ばすための知識と方法』
『平均足の正しい見方と活用方法を初心者にもわかりやすく解説』
《チャートパターンについて》
(移動平均線のパターン)
・『ゴールデンクロスとデッドクロスを活用して相場の流れを見極める方法』
・『パーフェクトオーダーを使ってトレンドを把握するための見方と使い方』
・『移動平均線乖離率とは|逆張り戦略で利益を出すコツ』
( ローソク足のパターン)
・『窓開け・窓埋めとは|効果的な活用方法と注意点』
・『ヘッドアンドショルダーの正しい見方とトレード戦略』
・『ダブルトップ/ダブルボトム・トリプルトップ/トリプルボトムとは』
・『三角持ち合いとは|見方とトレード戦略』
ちょっとボリュームは多いかもしれませんが、繰り返し読んで、焦らず、少しずつ正しい知識を身に付けるようにして下さい。
4.チャートを開いたら最初にやるべきこと
チャート分析に必要な知識とスキルは理解できましたでしょうか?
ここからは、あなたがチャートを開いたら最初にやるべきことをお伝えします。それは、現在のトレンドとその状況を細かく理解することです。
次のチャートをご覧下さい。これは、1時間足チャートです。
1時間足の下降トレンド
このチャートは、ローソク足が徐々に切り下がっていますので、3つの相場のうち、下降トレンドであることが分かります。上のようにトレンドラインを引くと、より強く確信できますね。
今度は、先ほどと同じチャートを、別の視点から見てみましょう。
1時間足の下降トレンドを別の視点から見たチャート
このように見てみると、同じチャートですが、別の側面が見えてきます。
上のチャートは全体としては下降トレンドですが、その中に、細かい上下動を繰り返す横ばい部分(黄色い四角の部分)と、安値を更新して連続して陰線が出ている下降部分(矢印の部分)が交互に現れていることが分かります。
ちなみに、このチャートは1時間足です。そのため、何十時間の横ばいが続いた後に、わずか数時間の下降が訪れていることが分かります。
これで、現在のトレンドと、そこに至る状況を見るということが、どういうことかお分かりいただけたと思います。ここで、相場を正しく把握するための2つのコツを整理しておきましょう。
《相場を正しく把握するコツ》
チャート上に自由にラインや図を描くこと
練習を積み重ねること
それぞれ解説していきます。
4.1.チャートに自由に図やラインを描く
チャートに色を付けたり線を描いたりすると、相場の流れをより深く把握できることが理解できたと思います。先ほどのチャートでは、黄色い四角と矢印で分けましたが、様々な図やラインを使って、相場の流れを浮き彫りにしていくイメージです。
現在が3つの相場のうちのどれなのかを把握する作業は、意識していないと、すぐに忘れてしまいます。そのため、チャートを開いたら最初にチェックする訓練が必要です。
このページの最初のほうで、チャート上には過去の歴史がすべて蓄積されているとお伝えしました。ここでお伝えしている、「現在の相場の流れを把握する」ということが、まさに「今までの歴史を把握する」ということです。
過去から現在までの流れを把握できていなければ、トレードで勝つことはできません。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」でしたね。チャートを開いたいら、このような図やラインを使って分析して下さい。この作業が、まさに過去の歴史を知ることにつながります。
4.2.練習を徹底的に積み重ねる
初心者の方は、過去のチャートでたくさん練習して下さい。それからリアルタイムのチャートで実践すると良いでしょう。すぐに利益出したいからといって、焦ってはいけません。
練習せずにいきなり本番のトレードをしても、必ず見落としや失敗をしてしまいます。練習をたくさんして、リアルタイムチャートを見ている時に、「あっ、このパターンは、あの時に見たやつと同じだ!」と想起できるぐらいになっていると完璧です。
このような引き出しを多く持っているということは、それだけ、過去の歴史を知っているということです。もちろん、引き出しが多い人ほど勝ちます。私は、過去、このことを理解していなかったために、1,000万円の損失を出し、「人生終わりだ」と思うぐらい絶望したものです。
なお、私が大損から学んだことは、『FXで失敗して1,000万円以上の大損をした事例と重要な教訓』でお伝えしているので、参考にして下さい。
5.チャート分析をして確信が持てた時にトレードする
ここまでの解説で、チャートの見方に関して必要なことは全てお伝えしました。
ここから説明することは、「勝率の高いトレードを行うための秘訣」です。勝率が高いトレードをするために、実際にトレードする時にチャートをどこまで深く見ればいいかを、具体的に解説していきます。
5.1.予想が正しいと確信した時にエントリー
それでは早速、チャートを見てみましょう。まず、1・2・3の黄色い丸のポイントで、ローソク足の高値が切り下がっていることが分かります。
1時間足チャート
相場は横ばいですが、ローソク足が上にいく力が弱いです。つまり、相場がこれから下に行く可能性を示唆しています。
そして、Aはサポートラインを引いているポイントです。この価格帯で反発するか、下にブレイクするかで、その後の相場が大きく変わってきます。
今回は、ローソク足が上に行こうとする力が弱く、高値が徐々に切り下がってきた状態です。その状態でサポートラインにぶつかっているので、下抜けするだろうと構えておきます。
そして、予想通り、Aの箇所で下抜けました。
ここで売りポジションを持つことを考える方もいるでしょう。しかし、まだ時期尚早です。なぜなら、ここで予想通り下抜けしたのは、単なる偶然かもしれないからです。今が本当に下降トレンドなら、そのトレンドの間、チャートはAの価格帯を上抜けることはありません。
そのため、次にAの価格帯に近付いてきた時に、もし、上抜けずに反発したら、現在の相場は、確実に下降トレンドだと確信できます。ここを確認した後にエントリーすると、勝率がもの凄く上がります。
実際は、予想通り、Bの箇所でAの価格帯を上抜けることなく反発しました。
これでようやく、1・2・3と、Aで予想した下降トレンドが本物である確信が持てます。この後、私は下のチャートのポイントで売買しました。
実際に売りポジションを持ったタイミング
相場の未来を予想したら、すぐにエントリーをしてしまうというのでは勝てません。その予想が本当に正しいかどうか確信が持てるまで、徹底的にチャートを眺めて判断材料を探すのです。
そして、確信が持てた時にトレードするようにしましょう。間違っても、最初の予想の時にトレードすることがないようにして下さい。
なお、私のデイトレードの売買ルールについては、『FXのデイトレードで私が稼ぎ続けている具体的なトレード手法』で公開しています。
5.2.真に勝率の高いトレーダーの鉄則は負けないこと
私のやり方では、「エントリーが遅すぎるのではないか?」と疑問に感じる方もいるかもしれません。そう思う方の中で、現在勝てているとしたら、それは実力ではありません。厳しいことを言うかもしれませんが、たまたま運が良かっただけです。
そのままでは、以前の私のように、市場から退場するレベルの失敗をする日は、そう遠くないでしょう。
エントリーが遅いと思う方の中で、現在勝てていない人は、じっくりとチャートを見れていないために、運試しのような売買を繰り返しているのではないでしょうか?または、「後になって、ここでエントリーしておけば良かった」となることが嫌なのではないでしょうか?
もしあなたが、そのような気持ちのままでトレードを続けていると、常に焦った心理状態のままでポジションを持つことになります。冷静さを欠いているので、勝率がどんどん悪くなっていきます。これが悪循環となって、さらに冷静さを失っていきます。
これが、トレード初心者のほとんどが陥る罠です。
自分の予想が確信できるまで待てずにトレードしてしまう方は、すでに負けパターンに足を突っ込んでいる方です。予想の段階では、エントリーしたい気持ちをぐっと堪えて下さい。そして、自分の戦略が正しいと確認できてから、エントリーして下さい。
これだけで、負けトレードの回数を飛躍的に減らすことができます。大きく負けないことこそ、これからFXで莫大な資産を築く上で、最も重要です。負けないのですから、あとは利益をじっくりと積み上げていくだけです。
まとめ:チャートを制するためにチェックすること4つ
冒頭でお伝えしましたが、チャートを制する者は、トレードを制します。
そして、チャートを制するということは、私にとっては、以下の4つの点を無意識にでもできている状態になっていることを意味します。
チャートは投資家の集団心理で動いており、ある局面でどのように集団心理が作用するか(=チャートパターン)は、過去のチャートを分析することで分かるということ。
チャートの基礎はローソク足にあるということ。
チャートが示すパターンは3種類しかなく、どのパターンなのかを正確に知ることがトレードの出来を左右すること。
現在に至るチャートの動きを分析することで、確信を持ったエントリーができること。
これらができるようになると、あなたのトレードは何段階もレベルアップしていることでしょう。それは、あなたが、FXで勝ち続けるようになっていることを意味します。
ただし、誤解のないようにお伝えしておくと、勝ち続けるというのは、勝率100%を意味するわけではありません。統計的に、あなたがFXで資産を築くために、十分な勝率を記録できるようになるということを意味します。私はこのやり方で、10年以上勝ち続けることができています。
そのため、あなたもぜひ、過去のチャートで繰り返し練習を行うことから始めて下さい。これを続けて、理解が深まれば深まるほど、どんどん勝てるようになっていき、資産が増えていきます。そうなると、トレードがどんどん楽しくなっていき、さらなる好循環が生まれるでしょう。